HOME > Planning > ヨーロッパ2週間周遊モデルコース|旅程作成5ステップで組んだ実例
パリ

ヨーロッパ2週間周遊モデルコース|旅程作成5ステップで組んだ実例

I

ヨーロッパ2週間周遊の旅程をどう組むか、実際にステップで組んだモデルコースを公開します。

以前書いた旅程作成の5ステップの実践編として、東京発・2週間でイタリア・フランス・スペイン・ポルトガルを周遊したOreの旅程を具体的に紹介します。
完全に同じルートを真似してほしいわけではなく、旅程の組み方・判断基準・移動手段の選び方を参考にしてもらえる記事にしました。

この旅程の結論から先に見せます

旅程ルートは以下のとおりです(東京発・約14日間)。

東京 → 台北(乗継) → バンコク(乗継) → ウィーン → ローマ → パリ → サンセバスチャン → ビルバオ → バルセロナ → リスボン → ローマ(乗継) → イスタンブール(トランジット観光) → 東京

  • ウィーン(経由・半日)
  • ローマ(3泊)
  • パリ(1泊)
  • サンセバスチャン(2泊)
  • ビルバオ(1泊)
  • バルセロナ(1泊)
  • リスボン(2泊)
  • イスタンブール(トランジット・約24時間)

この旅程が向いている人/向いていない人

向いている人向いていない人
ヨーロッパを横断する体験がしたいゆっくり1都市を深掘りしたい
夜行列車・深夜バスが苦にならない移動疲れが心配な初ヨーロッパ旅行者
食文化・グルメ都市に興味がある家族旅行・小さな子ども連れ
旅程作成に時間をかけられる航空券の比較検討が苦手な方

STEP1:「制約」を可視化する

旅程作成の5ステップでまず最初にやることは、制約の可視化です。
「行きたい場所を先に決める」のは旅程が破綻するいちばんの原因になります。

この旅で最初に決めたのは以下の4点でした。

  • 休める日数:有給を使って約2週間(14〜15日)
  • 予算感:航空券込みで総額何万円以内を目安にするか
  • マスト都市:ローマ、パリ、サンセバスチャンの3都市
  • 外せない条件:特になし(友人訪問なし・イベント参加なし)

制約が明確になると、「残りの日数で何ができるか」という発想に変わります。
14日のうちマスト3都市に最低8日は使うと仮定すると、自由になる日数は6日。
この6日でどこを加えるかが旅程設計の核心でした。

STEP2:候補地を絞り込む

マスト3都市(ローマ・パリ・サンセバスチャン)を地図に置くと、イタリア→フランス→スペイン北部という横断ルートが自然に見えてきました。
この流れに沿って、残り6日で加えられる都市を検討しました。

都市判断理由
ビルバオ○ 追加サンセバスチャンから近い。
美食都市で流れが自然
バルセロナ○ 追加ビルバオからLCCで移動可能。
サグラダ・ファミリアを再訪したかった
リスボン○ 追加帰路の乗継ローマへの経路上に組み込める。
初訪問
アムステルダム× 見送りルートから外れ、移動コストが高くなる
プラハ× 見送り東欧方向に引っ張られすぎ、旅程の軸がブレる
マドリード× 見送りバスク地方を優先。
今回はサンセバスチャン・ビルバオで十分

行きたい都市を「全部詰め込む」旅程は、移動だけで1日が終わる日が増えます。
「イタリア→フランス→スペイン→ポルトガル」という地理的な流れを軸に絞り込んだことで、外す都市も迷わず決められました。

STEP3:「フライト」から旅程の骨格を決める

旅程の骨格は航空券から逆算して決めました。
先に「行きたい都市」を全部決めてから航空券を探すと、つながらないルートに気づいて組み直す羽目になります。

往路の決め方

東京からヨーロッパの直行便は価格が高めです。
今回は台北経由(EVA Air)でウィーンへ向かいました。
台北発券にすることで航空費を抑えられました。
台北・バンコク経由という迂回ルートになりますが、価格メリットを優先した判断です。

帰路の決め方

帰路はローマ発を軸に探しました。
Turkish Airlines(ローマ→イスタンブール→東京)を選んだのは、イスタンブールで約24時間のトランジット観光ができる便を見つけたからです。トランジット観光の可否と計算方法の記事も参考にしてみてください。

骨格として決まったもの

  • 往路:東京 → 台北 → バンコク → ウィーン(EVA Air)
  • 帰路:リスボン → ローマ(TAP Air Portugal)→ イスタンブール → 東京(Turkish Airlines)

この骨格が決まった時点で「ウィーン入り・リスボン出発」という旅程の枠が確定しました。
あとは中間の都市をどうつなぐかを埋める作業になります。

STEP4:中日程の確定と予約

骨格が決まったら、都市間の移動手段と泊数を決めます。
ここが旅程設計でいちばん時間がかかるパートです。

都市別滞在日数と移動手段

区間移動手段所要時間目安滞在日数
ウィーン → ローマNightjet(夜行列車)約11時間ローマ3泊
ローマ → パリLCC(格安航空)約2時間パリ1泊
パリ → サンセバスチャン深夜バス約7〜8時間サンセバスチャン2泊
サンセバスチャン → ビルバオバス約1時間ビルバオ1泊
ビルバオ → バルセロナVueling(LCC)約1時間バルセロナ1泊
バルセロナ → リスボンVueling(LCC)約2時間リスボン2泊
リスボン → ローマTAP Air Portugal約3時間ローマ(帰路乗継)

各移動手段を選んだ理由

Nightjet(ウィーン→ローマ)
夜行列車で移動することで、移動に丸1日使わずに済みます。
個室寝台を利用すれば睡眠も確保できます。
座席の種類と快適性はNightjet個室・ミニキャビン完全ガイドで詳しく解説しています。
予約手順はNightjet予約方法ガイドを参照してください。

LCC(ローマ→パリ)
ローマ〜パリ間はLCCが複数運航しており、早めに押さえれば安価です。
陸路(鉄道)でも行けますが、パリの滞在を短く設定していたため航空を選択しました。

深夜バス(パリ→サンセバスチャン)
パリ〜サンセバスチャン間は直通鉄道が少なく、乗継が多くなります。
深夜バスを使えば費用を抑えながら昼間の時間を丸ごと観光に使えます。
体力は消耗しますが、滞在時間を確保する手段として有効でした。

バス(サンセバスチャン→ビルバオ)
バスク地方内の移動なので、バスで1時間程度です。
鉄道より本数が多く、使いやすい区間です。

LCC(ビルバオ→バルセロナ、バルセロナ→リスボン)
スペイン・ポルトガル間はVuelingなどのLCCが充実しています。
早めに予約すれば1区間数千円で移動できます。

予約の優先順位

優先度対象理由
必須・早期予約往復航空券、Nightjet席数に限りがあり、直前では取れないか高額
早めに予約LCC各区間早期の方が安い。
直前は高騰する
キャンセル無料で仮押さえホテル全般旅程変更の余地を残す
現地で決めてもよいバス・市内交通本数が多く当日でも問題ない

STEP5:詳細スケジュールを決める

以下は実際に組んだざっくりの日程表です。
時間単位で全部決める必要はなく、「午前・午後・夜」レベルで把握しておくと旅の全体像がつかめます。

日程場所主な行動
1日目東京 → 台北 → バンコク移動日。
空港トランジット
2日目バンコク → ウィーン長距離フライト。
現地到着は夕方
3日目ウィーン →(Nightjet)→ ローマウィーン市内を数時間散策後、夜行列車で移動
4日目ローマコロッセオ、フォロ・ロマーノ
5日目ローマバチカン美術館、サン・ピエトロ大聖堂
6日目ローマ → パリ午前LCC移動。
午後〜夜パリ観光
7日目パリ → サンセバスチャン昼間パリ観光。
深夜バスで移動
8日目サンセバスチャンバル巡り、ラコンチャ海岸
9日目サンセバスチャン → ビルバオ午前バスで移動。
午後グッゲンハイム美術館
10日目ビルバオ → バルセロナLCCで移動。
サグラダ・ファミリア(事前予約必須)
11日目バルセロナ → リスボンLCCで移動。
午後リスボン市内
12日目リスボンアルファマ地区、ベレンの塔
13日目リスボン → ローマ → イスタンブール帰路フライト。
イスタンブール到着
14日目イスタンブール → 東京トランジット観光。
グランドバザール等
15日目東京着帰国

詳細を事前に決めておくと、現地で「今日は何しよう」と考える時間が減ります。
その分、予定を気楽に崩せます。
「今日はここをやめて昼寝しよう」と決断できるのも、事前に計画があるからです。

実際に組んでみてよかった点

ヨーロッパ横断の達成感がある
イタリア→フランス→スペイン→ポルトガルと東から西へ横断する流れが旅に一本の軸を与えてくれました。
「移動しながら風景が変わる」体験は、1都市滞在では得られないものです。

夜行・深夜移動で昼間の時間を確保できた
Nightjetと深夜バスを使ったことで、移動に費やす昼間の時間を大幅に削減できました。
14日間でこれだけの都市を回れたのは、夜間移動の活用が大きかったです。

定番都市とニッチな都市を組み合わせられた
ローマ・パリ・バルセロナという定番に、サンセバスチャンビルバオリスボンという少し地味な都市を組み合わせることで、旅の濃度が上がりました。
ヨーロッパの小さな街・近郊スポットに興味がある方は、周遊に組み込むのもありです。

反省点と注意点

注意点詳細
移動が多く体力を消耗する深夜バス・夜行列車・複数LCC移動が続く。
都市数を減らすと負荷が下がる
パリの滞在が短すぎた1泊では「通過した」感覚。
パリを目的地とするなら2泊以上を確保したい
航空券・空席状況で最適解は変わるこのルートが「正解」ではない。
価格・季節で毎回異なる
サグラダ・ファミリアは事前予約必須1泊で組む場合、観光の優先順位が崩れると何もできない

2週間ヨーロッパ周遊を組む7つのコツ

  • 制約から決める:行ける日数・予算・マスト都市の3つを最初に固定する
  • 行きたい都市を3つに絞る:絞り込んだら残り日数で追加を検討する
  • 航空券から逆算する:往路入国地・帰路出国地を先に決め、中間を埋める
  • 都市間移動を早めに確認する:移動手段・所要時間・費用を一覧化する
  • ホテルはキャンセル無料で仮押さえ:旅程変更の可能性を残す
  • 予約必須スポットは先に確保:サグラダ・ファミリア、バチカン美術館など
  • 1日くらいは余白を作る:体調不良・延着・気まぐれに対応できる余裕を持つ

まとめ

2週間でもヨーロッパ周遊はできます。
ただし、成功するかどうかは旅程設計の質で決まります。
移動が多い旅程を組むほど、事前の計画精度が重要になります。

この記事はOreが実際に組んだ一例です。
真似するのではなく、制約・行きたい場所・予算を自分のものに置き換えて考えてみてください。

旅程作成の理論は計画が8割|旅程作成の5ステップで詳しく解説しています。
旅程をExcelや手帳に落とし込む場合は旅行計画テンプレートも活用してください。

よくある質問

2週間でヨーロッパは何都市まわれますか?

移動手段と滞在日数の組み方次第ですが、夜行列車・LCCを活用すれば6〜8都市は現実的です。
ただし都市数を増やすほど移動疲れも増えます。
初めてのヨーロッパなら4〜5都市に絞ることをおすすめします。

ヨーロッパ周遊の航空券はどう取ればいいですか?

まず往路の入国地と帰路の出国地を決め、その2点の航空券を先に押さえます。
中間の移動はLCC・鉄道で補完します。
Google フライトで複数都市を組み合わせて検索すると、コスパのよいルートが見つかりやすいです。

ヨーロッパ周遊で夜行列車は必要ですか?

必須ではありませんが、移動日を観光日と兼用できる点で効率的です。
特に都市数が多い旅程ではNightjetなどの夜行列車が活きます。
ただし体力を消耗するため、全区間を夜行にするのは避けたほうが無難です。

2週間ヨーロッパ旅行の予算はどれくらいかかりますか?

航空券・宿泊・食費・観光費込みで、節約型で25〜35万円、標準的で35〜50万円が目安です。
渡航時期・航空券の取り方・宿のグレードで大きく変わります。

ヨーロッパ周遊は初めての海外旅行でもできますか?

今回のような多都市・夜行移動を含む旅程は、海外旅行に慣れていない方には負荷が高めです。
初めてであれば都市数を3〜4に絞り、移動回数を減らした旅程を先に経験してから挑戦するのが現実的です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です